学会について

医学会概要

しっかりとしたテーマの研究を元に、国民の健康増進に貢献する。

一般的に「総合診療医(Generalist)」を説明する場合、全人的医療を行うことが出来、初診外来で的確に患者を専門診療科に紹介出来る医師と定義づけられます。この考えがアメリカから輸入され、わが国では家庭医(Family Medicine)の考えに近い日本プライマリ・ケア学会、日本家庭医療学会、さらに1998年に日本総合診療医学会が設立されました。

一方、全国に総合診療科(部)が次々と創設され、各科専門医のいる総合病院の中で、プライマリ・ケアに加えて医療機器を使って診断を行う「病院総合診療医(Hospitalist)」の必要性が注目されるようになりました。日本病院総合診療医学会は総合診療医の臨床を深める場になると共に、総合診療医が総合診療に関する領域の研究推進を通して国民の健康増進に貢献することを目的としています。そのためには、テーマをしっかり持った研究を行いながら、総合診療医としての臨床を行っていくことが最重要だと考えています。

第1回学術総会ではテーマを「専門性をもった総合診療医の育成」とし、主に専門領域の発表をメインとして、開催いたしました。総合診療医のモチベーションを高め、最新医学への理解を深めることを、本学会は支援します。高齢化が進んでいるわが国では複数の疾病を合併している患者さんが増加し、診療が複雑化してくると思います。その中で幅広い知識を持った総合診療医の必要性が、高まっていくことは火を見るより明らかであります。