学会について

ご挨拶

~病院総合診療医学の確立とホスピタリストの育成・輩出に向けて~

 理事長を拝命しております、地方独立行政法人広島県立病院機構県立二葉の里病院の田妻 進です。2026年度の初頭にあたり一言ご挨拶申し上げます。2022年4月に初代林純理事長の後を受けて第2代理事長に就任以降、『骨太の方針』として;
 1.ガバナンスの強化
 2.学際的な学術活動
 3.専門医制度の充実
を掲げて理事・評議員(社員)・一般会員すべての皆さまのご参画とご支援を受けながら学会運営に取り組むとともに、病院総合診療医学の学問体系と日本版ホスピタリストの育成・輩出による社会への貢献を目指して4年間理事長職を務めてまいりました。
 組織統治においてはDiversity, Equity, Inclusionを推進すべく、理事、監事、地区役員にGenderやGenerationを越えて委嘱するとともに、Geopoliticsにも配慮して会員諸兄の意見を幅広く取り入れる仕組みを拡充しつつあります。つきましては一般会員、評議員を問わず積極的に学会運営に参加して頂けますと幸いです。また組織が拡大していく過程において一般社団法人としての法的な制度へのCommitmentにも一層の留意が必要であり2025年から外部アドバイザー(司法書士など)の意見を踏まえて定款を整備して社会的な規範を遵守する運営にも細心の注意を払う姿勢を重視してまいります。
 さて学際性は当学会の生命線の一つと位置付けられますが、年2回開催される学術総会における関連学会や学術団体との合同企画は定着しつつあります。加えて国際化も着実に進み、ホスピタリスト輩出とその地位向上の草分けであるSociety of Hospital Medicine (SHM)とはMOUを締結して連携を強化してきましたが、Facultyの相互派遣は定例化し相互交流が定着してLeaders academyの日本開催を視野に入れるレベルに達しています。その他、韓国や南米、アジア諸国からも提携のオファーが届いており、日本版ホスピタリストの排出に向けた制度設計の新たなStageにあり、学会内に国際化に対応する部門を構築する時期に来ています。本件について早急に活動提案を行う予定ですので会員諸兄からもそのありように関する積極的なご意見ならびにご支援、ご協力をお願い申し上げます。
 専門医制度につきましては関係者の献身はもとより会員諸兄のご理解とご協力により順調に進捗しております。2025年度試験を経て病院総合診療専門医が100名に達し、当学会が病院診療現場において具体的に活躍する専門医「日本版ホスピタリスト」を輩出する仕組みが堅実に遂行されて社会貢献の一端を担うことが実現でき始めています。ただし、その社会貢献と制度の成熟には、安定的なホスピタリストの育成・輩出とその実効的Outcomeが不可欠であること、さらにホスピタリストの職務環境(処遇やPromotion)の向上が重要な課題であることも重々承知しております。
 当学会では「病院総合診療医学の確立とホスピタリストの育成・輩出」に加えて、社会貢献に向けた産官学連携による実践的研究推進も大切な柱として成果を挙げて参りたいと考えております。発足から15年が経過し、新たな15年の始まりに向けて、比較的新しい学術団体であることを最大限に活用して法令順守のもと斬新な運営で実地診療においても病院運営においても、そして社会貢献としても存在意義の確かな学術団体を目指しますので、会員諸兄の一層のご支援・ご協力を宜しくお願い申し上げます。
 今後の2年間は仙台、東京、福岡、佐賀で学術総会が開催されます。是非とも皆さまと会場でお会い致したく存じます。

2026年4月
日本病院総合診療医学会理事長 田妻 進